押す力と圧す力の違いーマッサージ技術のプラスに

押す力と圧す力の違い マッサージ技術のプラスに 塾長コラム

セラピストが行なう
セミナーや、YouTube動画などを見ていて
よく、思う事があります。

それは
指圧や、マッサージの施術や指導で

「押す」という事について

教えている点です。

「押す力」と「圧す力」の違いを知る事で

少し
マッサージが上手くなるかもしれません。

「押す力」でマッサージ

時は、マッサージの施術中。

ベッドに押し付けられて

なんだか苦しそうにしているクライアントを
見たことありませんか?

それは、
押す力を使ってマッサージしているからです。

イメージしてください。

「押す」と言う感覚で
マッサージしているところを。

「押す」だと
前方に力を加える。

という気持ちになりませんか?

「押す力」でマッサージすると

どうしても

前に、前に!
という気持ちが強く働いてしまいます。

この状態だと、取り敢えず
前に力を加えることが出来れば良い

という感覚で、身体を動かしてしまうのです。

折角無駄な力を抜いて
身体を上手く使うことが出来たとしても

その手技は
どうしても粗くなってしまうのです。

おまけに
施術を受けているクライアントは
ベッドにグイグイ押し付けられてしまうため

全くリラックス出来ません

施術中、ベッドに押し付けられて

苦しそうにしているクライアントを、
見たことありませんか?

年齢や、体力など
クライアントにも様々なタイプの方がいるため

グイグイ押し付けられた方が
「はぁ~(*´Д`)施術を、やった感があって良い!」

なんて人も、中にはいるでしょうが

リラクゼーションなど

身体の緊張を取りたくて
施術を受けに来ているような人には

このやり方は向いていないでしょう。

それは
「押す」という事の目的が

前に力を加えること、だからです。

親指や手掌など

接触部位である
力の出るところだけに
意識が向いてしまうのです。

そのことで

支え手である四指(特に小指)や、
MP関節の使い方は

疎かにになってしまいます。

では
「圧す力」との違いって一体、何だと思いますか?

「圧す力」でマッサージ

圧す力でマッサージする方法を知る事は

施術における
プラス要素の1つ。

「圧す力」でマッサージすると

クライアントは
前のめりにならず、安心、リラックスして

施術を受けられるようになります。

「圧す」というのは

目的の部位に力を集中、集約させる
ということです。

「押す力」
「引く力」
「止める力」など

これらを使って

力を集めて、逃がさないと、いう事です。

もし良ければ
試しに、やってみてください。

上手く出来れば
クライアントは、苦しそうにならないかもしれません。

「押す」ではなく

「圧す」という気持ち、意識で
クライアントの身体。
肩や背中などの部位に接する。

こうすることで、
圧を逃がさないように

しっかりと、包み込んで触れるようになるのです。

なお
しっかりと包み込むためには

ソーステクニックの
壁の理論」が、必要になるのです。

壁の理論とは

マッサージをする時の
圧(力)を受け止めるための「という概念について説明しています。

壁の理論を使った施術は「作用」と「反作用」の圧(力)を理解することによって
数種類の壁を感じることにより、力を導くといった方法です。

これを理解して使えるようになると

MP関節や小指が働いて
力が集中、集約されるのです。

つまり、これが
施術においての「圧す」ということなのです。

「押す」と「圧す」は大きく違う

「押す」と言うことは
広い意味では、「圧す」も含まれていますが

身体の使い方や、意識といったものの使い方は
大きく違います。

「押す力」と「圧す力」の違いで

マッサージは大きく変わる。

そのことをまず、知っておきましょう。

今より、もっと
技術レベルを上げる事で

さらに
クライアント個人個人に合わせた施術をする

といった事が、可能になります。

これは、あなた自身の顧客、
クライアントの幅を広げることにも

つながるのです。

クライアントから見れば
マッサージの技術は、あって当り前のものです。

だからこそ、
クライアントが望んでいる

それ以上の技術を持つのです。

そうすればきっと、指名は増えます。
(コミュニケーション能力に問題が無ければ)

その技術は、きっと

あなたを助ける強力な武器となるでしょう。

ここからは余談ですが

「ソーステクニック・ボディケア」について

以前は「圧の法則」という
」を意識した名称で
セミナーを開催していたのです。

それは
伊原塾が指導している技術というのが

「押す」技術ではなく
「圧す」技術だからです。

ちなみに、今現在は
圧の法則~ソーステクニック・ボディケア
と、改名しています。

ソーステクニックの
「ソース」は、根本・源泉の意味。

圧の法則~ソーステクニック・ボディケア
としている理由は

すべての施術の源泉といった意味から付けた

具体的な
施術のための施術法という事なのです。

伊原塾代表:伊原 秀紀
圧の法則~ソーステクニック・ボディケア

ソーステクニックは、体格に関係なく効率的かつ迅速に力を加える方法論です。