大は小を兼ねる!マッサージの強さ問題

大は小を兼ねる!マッサージの強さ問題 塾長コラム

マッサージ業界の、業界あるある話ですが

マッサージする時の

刺激の強さや
圧の強さ、といった

強さ問題について、語りたいと思います。

マッサージの強さ問題

本来なら

強くマッサージするという事
身体に悪いやり方です。

にも関わらず

強い刺激法や
強圧での施術を

出来るようにとするのは、なぜなんでしょうか?

それは、セラピスト自身の
マッサージの強さの許容量
(キャパシティ)を上げる必要があるからです。

大前提として、セラピストは
クライアントの要望に、応なければいけません。

強めに揉んで欲しいと希望しているクライアントは
はじめから、それ自体を望んで来ています

強くやるのは身体に悪い。

クライアント自身の筋肉や他の組織を破壊してしまう=身体に悪いから

正直
この意見については、私も賛成です。

ほとんどの手技において
最小の力で効かせないといけないし

筋肉や他の組織の損傷等考えると
ソフトな技術で施術した方が断然良い

ものすごく、分かります。

でも、それ
「セラピストの自身の身体を壊すから」
といった問題と、すり替えてはいませんか?

大は、小を兼ねます。

強くマッサージ出来るように、
キャパシティを上げる
というのはつまり、そういう事です。

強く揉む事は出来るけど、あえてしない
というのと

強く揉む事が出来ないから
筋肉や組織が損傷すると理論武装(ある意味言い訳)して、やらない

これでは、大きな違いです。

「身体に悪いから」といった理由で
クライアントに納得してもらっただけのその先に

本当になりたかった自分というのは、存在しますか

セラピストとして
クライアントを満足させたい

と思うのなら

極論を言えば、少なくとも一度は
クライアントの言う通りに、やって見せるべき
だと考えています。
(ずっと、そうするという意味でもありません。一度やって見せる事でだいたいのクライアントは納得するものです)

その上で
「実は身体に悪いんだよ」という事を伝え

本来のあるべき施術にするのです。

強めのマッサージ(刺激・圧)=悪

一方的に、この事だけを理由に

強く揉む事は、出来なくても良い。

としてしまうのは
セラピストとして、私は問題だと思います。

他にも、超回復の理論といった
一度損傷した筋肉が回復する事で、以前より良質な筋肉に変わる。

といったやり方もある事から
一概に強揉みで傷つけるのがダメだとは言い切れないのです。
(これは、このやり方に詳しい人がやる必要はあります。)

セラピスト自身の身体を壊す

強くマッサージすると、セラピスト自身の身体を壊してしまうから…

これも、間違いではありません。

当然ですが、
身体を壊したら私だって
施術なんて出来ませんので、大事にすべきです。

ただ、私が問いたいのは
「あなたは何故、この道を目指したのですか?」

争うために
言っているわけではありません。
(念のため誤解のないように)

例えば料理人や、美容師さん。

そういった専門職の方々は
包丁やハサミの持ち過ぎで、指先が曲がったり傷めたりといった事を経験されます。

これも、技術を磨くためには、致し方ないと

我慢できる範囲(ギリギリ限界まで)
みんな努力されて、一人前になっていきます。

これって、ある意味
その道に進んだプロとして決めたのであれば、ある程度は仕方のないことだと思います。

その道に適応した手になるというのは
プロとして、経験の蓄積による結果だと思うのです。

間違った施術法

マッサージを施術するにおいて

関節の可動域や
皮膚の状態というのは、人によって随分違います。

関節を傷めにくい
もしくは
皮膚が、硬くなりにくいといった人もいます。

同じ身体の使い方をしても
全員が全員
身体を傷めたりする訳では、ない
のです。

ただ、こればかりは
その道に入ってみないと、わからない部分でもあります。

ある人にとっては大丈夫だった、という理由で
間違った施術法を教えられて
指を傷めたり、身体を壊すのはおかしい
と思っています。

リラクゼーションやマッサージなどのチェーン店

一般的な店舗で
セラピストとして働いている人は多くいると思いますが

デビュー前の研修では、ほぼ
その店舗、独自の施術の流れ
(施術部位の順番など)を一通り教わったら、デビュー。

といった形ではないでしょうか。

技術的基礎を教わったという
熟練のセラピストがいる。

そのような所なら
まだキチンと教えてもらえる可能性はあるでしょう。

だけど
そのような技術者がいない場合は、どうなんでしょうか。

仮に、上手いと言われている人でも
間違った施術法をしていないと、言い切れるんでしょうか。

お店はあくまでも
店舗の売り上げを上げる事が重要なのであって

セラピスト個人のスキル
技術レベルを上げるための施術法といったものは、中々教えてはくれないものです。

悲しい事ですが
言われた通りに施術出来ないなら、もう要らないんです。

これは
全員が同じ身体をしている訳ではないのに
それに合わせた指導法をしてくれる所が、ほとんど無い。という事。

特に
女性や筋力のない方、小柄な方というのは
力だけで言うと、圧倒的に不利な立場
にあります。

ただ、そういった理由だけで
逃げて欲しくない
んです。

上手く施術出来る可能性があるにも関わらず

やらないという選択をするのは
非常に勿体ないと感じます。

強さを求める需要があるのにも関わらず
セラピスト自身が、強く出来る努力をしない。

最初から、やらないというのは
上手くなる可能性を潰しているようなものです。

決して
無理をするという事ではありません。
必要なのは努力
です。
前に進もうという意思です。

努力を重ねる事で
「自分の場合なら、どうすれば強く出来るのか。」

打開策が見えてくるのです。

勿論
簡単で、すぐに。とは行きませんが

この先
セラピストを続けて行くつもりがあるなら
可能な限り努力するべき
だと、私は思います。

自分で努力せずに
技術レベルを上げる事なんて、出来ないのですから。

大事なのは
施術者の持つ力の許容量(キャパシティ)を

最大限まで上げる。という事です。

そのためには、練習は欠かせません。

さらに
速い手技についても、合わせて練習する。

速い手技というのは、その逆で
ゆっくり
大きく動かす

といった練習も
同時に進めないといけません。

それは、正確さを失わないためです。
(速さだけ追求すると誤魔化しがきくので
荒さと、雑さが出てきてしまいます)

このセラピスト自身の持っている
許容量といったものを上げておく事で

弱くしたければ
力の配分を弱めれば良いというだけで済みます。

遅くしたければ
ゆっくりにしたら良いだけなのです。

何度も言いますが、大は小を兼ねます

間違った施術法を長く続ける事で
一度、定着してしまったそのやり方から抜け出すのが難しくなる
のは否めません。

最初に、きっちりした練習をしておかなければ

クライアントで
太っている人や、身体の大きい人、深い場所の施術をする

といった事は、難しくなってきます。

特に、スピードといったものは
最初から、ゆっくりの手技で定着してしまうと

そこから速くする、というのは
中々難しくなってしまいます。

なので、最初から
出来るだけ自分の能力
(力やスピード)の許容量を広げておく事が大事なのです。

力と言っても、筋力ではありません。

合理的な力を意味します。

その手段として

圧の法則~ソーステクニック・ボディケアといった

楽に圧を出せるような、身体の使い方を、伊原塾では覚えて頂くのです。

伊原塾の指導の意図は
まず力(パワー)と速さを上げる事。

最重要課題は、生徒である
その人
の許容量(キャパシティ)を広げる事

理由は
大は小を兼ねるから、です。

それと、もうひとつ・・

何と言っても、基本が大事!!

以上
業界あるある話でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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伊原塾代表:伊原 秀紀
圧の法則~ソーステクニック・ボディケア

ソーステクニックは、体格に関係なく効率的かつ迅速に力を加える方法論です。